活動報告 - 最新エントリー

◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時から4時まで、主として久我山会館で開催しております。(出席者は10名程度)
一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。

◆毎回、その月の数名の作品を紹介いたします。


・6月の作品の紹介
・6月の兼題は、ビール、走り梅雨です。

◎芳村 重徳(俳号・翡翠)

・走り梅雨野武士の如く犬走る

・腹の底見えぬ男とビール飲む

◎峯岸 誠(俳号・まこと)

・田を巡る媼(おおな)の背ナに走り梅雨

・走り梅雨児が鳴らしゆくランドセル

◎関口 安生(俳号・静安)

・乾杯の地麦酒を注ぐ深大寺

・お別れを麦酒重ねて偲びけり

◎岡村 一道

・ビールは火薬若者いつも絶好調

◎山口 満(俳号:月山)

・生ビール音たて動く喉仏

◎俵木 敏光(陶光)

・青墨や夜のふかぶかと走り梅雨


◆<私の一句>
     安西 光昭(俳号:円覚)

「夏めくや噴煙高し桜島」

 私が俳句に興味を持ち始めたのは、4年前NHK・BS2で「俳句王国」という番組をたまたま見たからです。句会形式のその番組を何回か見ている内、徐々に俳句が面白く感じられるようになっていきました。そして遂に白門杉並俳句会に参加させてもらえましたのは、平成19年9月8日です。その後、何回もご指導を受けました。平成21年6月、他流試合をしてみたくなり、前出の「俳句王国」に初投句いたしました。はからずも、6月20日の放送で特選に選ばれました。この句は「夏めくや」の季語に約35年前鹿児島市に会社の出張で行った時の桜島ののどかな雄大な風景を思い出しぴったり合うのではと思い作ったものです。選者の星野椿先生に「夏めくや」の季題がよく効いていますと評していただきました。選ばれたことで大変自信がつきました。その後の作句の励みになっております。
その放送から2年経ちましたが、今俳句が一番面白いと思うところは、詠み手が作った句を他の人が読んで色んな解釈をしてもいいというところです。読み手にまかせるということです。感受性を強くして素晴らしい解釈が出来るようになりたいものです。今後も諸先輩・先生方のご指導、叱咤を頂き俳句に精進して参りたいと存じます。



◆長岡 隆司(俳号:帰山)さん 句集「一音(いっとん)」刊行
 (発行 ふらんす堂 ・全280句・3000円)
おめでとうございます。皆様もぜひお読み下さい。

<「一音」の中から数句紹介>

・自転車で帰山の僧に散る桜
・鶴引いて大いなる空あるばかり
・一山(いっさん)の声明に和す遠河鹿
・一山のこらえきれざる落花かな

      大田黒公園
・春の鯉身をゆらしては緋を溶かす
      荻窪八幡神社
・てのひらの賽銭匂ふ初詣

  「一音」に寄せて
・一直線に天を目指せる夏燕  陶光

◆次回の句会は、7月9日(土)1時半より4時
会場は、永福和泉地域区民センター第三集会室です。
兼題は、扇風機・昼顔です。

◆句会についてのお問い合わせ先: 片山 惠夫(俳句会事務局長)まで
                 TEL 042−675−9449

◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時から4時まで、主として久我山会館で開催しております。(出席者は10名程度)
一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。

◆毎回、その月の数名の作品を紹介いたします。


・5月の作品の紹介
・5月の兼題は、春愁、新緑です。

◎山口満(俳号・月山)

・青銅の馬いななくや青嵐

・新緑やしづまりかへるダムの水

◎堀秀夫(俳号・秀堂)

・春愁やがれきの山の海静か

・春愁や「故郷」歌ふ合唱団

◎長岡隆司(俳号・帰山)

・葉桜や過ぎし月日の見えかくれ

・たかんなの耐震構造十二階

◎峯岸誠(俳号・まこと)

・囀りや瀬音の混じる懐古園

◎伊尾喜小夜子

・新緑や光の中へ子等の声

◎岡村一道

・新緑をのみ込む嬰児大欠伸


◆<私の一句>      岡村一道

・肋骨のごとく陸中初明り
・古本街吾だけ駈けて冬の雲
一句目が平成元年一月、二句目が平成元年二月に朝日俳壇金子兜太先生の天賞に選ばれました。昭和48年、あるきっかけがあり結社に入会し俳句を作りはじめました。それから約十年仕事は多忙でしたが月一回上野文化会館にて開かれる例会に出席し頑張ってきましたが私が未熟であったのか結社との相性が悪かったのかあまり評価されず俳句がつまらなくなっていました。その上業務の上でも多忙な年代を迎えたこともあり俳句をやめる決意をし結社を退社いたしました。それから五、六年業界の俳句同好会に加わる一方新聞俳壇の投句をはじめました。そして先の二句が俳句を人生の友としようと決意させ現在に到る大きなターニングポイントとなりました。
金子兜太評:1句目「岡村氏の句は旅吟と思うが、別のとき体験した陸中海岸を想起しているのかもしれない。リアス式海岸の連なりを元日東天の曙光が影ふかく浮かび上がらせていて、肋骨のたとえがお見事」
2句目「岡村氏の句は軽い意外性のおかしさで、駈ける人などいるはずもない冬の古本街を駈けてゆく自分に驚いているのだ。冬の雲もぽかんとしている。」
これから俳句を始めようと思う方、又現在俳句でお悩みの方、必ずあなたの作風、俳句哲学に合った師がいるはずです。作句の基礎勉強を怠らずその機会を待ちましょう。あなたの俳句が大輪の花を咲かせるであろうと私は確信します。そして俳句があなたの人生の友となりますように。


  
◆<柏の宮・塚山公園吟行  俵木陶光 記>
四月十五日(金)
参加者:浦田久・堀秀堂・芳村翡翠・片山朝陽・安西円覚・鈴木双樹・岡村一道・俵木陶光
楽しみにしていた横浜吟行も大きな余震のため秋に延期し、急遽、浜田山から柏の宮・塚山公園を散策することにした。かっては日本興業銀行・三井不動産・新日鉄などのそれぞれ広いグランドの集っているところであり、井の頭沿線はこの種のグランドが多い所である。
柏の宮公園はかって太田道灌が鶴岡八幡の別殿を柏木某に建立させたことにさかのぼり、現在杉並区の公園になっている。
この日、爽やかな風が吹き、駅からの道にはすでに桜が散りはじめていた。

・そよ風にはらはらと散る花の道   久
・四十雀鳴ゐて吟行日和かな  陶光
以前プールだった池は、目高の学校となっていた。
・花弁(はなびら)をつついて遊ぶ目高の子   双樹
・光る池目高の学校休みなく   朝陽

池の先は傾斜地(いわゆる崖線ーがいせん)となり、松籟の音とともに爽やかな風が吹き上げていた。坂の下は一寸した田圃となり、田植、稲刈が行われる。
崖線の一角は日本庭園となり、隠れるように茶室もあった。
・水温む林丘亭といふ茶室   秀堂
この茶室は小浜藩主酒井忠勝の下屋敷に小堀遠州が造営し、それを後年ここに移築したものである。林丘亭の名の通りの場所である。
公園の広場に出ると花見の家族や犬と散歩の人たち、染井吉野は花吹雪となり、白い大島桜は今満開であった。


・そよ風や齢(よわい)重ねて花筵(むしろ)   円覚
・風光る公園デビューの犬仲間   秀堂
・たわわなる大島桜こぼれ初む   朝陽
・風に舞ふ花の哀しさ我身とも   円覚

テニスコートの脇を通り高井戸中学に隣接している三井森の公園(旧杉並区保護樹林)に入った。犬四手(いぬしでー別名 ソロ)の高木林の中のテーブルに坐って軽い昼食をとった。その間も遠慮なく犬四手の花殻がテーブルの上にも降っていた。
・弁当のやりとりもして春の昼   陶光
つぎに塚山公園を目指した。途中、インコの鳥籠を持った話好きの御婦人に会った。
・鳥籠と散歩の老婆花吹雪   陶光
・花吹雪浴びてパトカー疾走す   翡翠

そこは、いざ鎌倉橋? 鎌倉橋から神田川を覗くと桜の花片が川巾いっぱい埋め尽くしていた。
・花筏かき分けてゆく鯉一尾   翡翠
・風さわぐ鯉の頭上の花筏   円覚
・葉桜のちぎれて鯉の月桂樹   一道

塚山公園はもと朝日新聞社の所有地であったが、昭和48年築地の国有地と交換し、後ここは杉並区の公園となった。ここには旧石器時代から縄文時代中期にかけての集落跡があり、武蔵野台地最古の石器も出土している。竪穴住居の実物大模型もあり家族の往時の生活が見てとれる。

・春の宵縄文ファミリー甦り   久
・縄文の深鉢に春おしみけり   陶光

句会は風に用紙を飛ばされたりしながらも如何にも吟行の句会らしく、四人掛のテーブルに八人詰めるなど野趣あるものとなった。
・闌春の景となりたり吟行会   一道
句会終了後、駅の隣りの店に寄り込んでのどを湿らすこととなった。

横浜の吟行は秋に、また、来年の春には、スカイツリーが出来上がった新しい下町などを吟行する予定です。



◆次回の句会は、6月11日(土)午後1時半より4時
会場は、高井戸地域区民センター(仮設建物)第一集会室です。
 兼題は走り梅雨・ビールです。

◆句会についてのお問い合わせ先:片山 惠夫(俳句会事務局長)まで
 TEL042−675−9449


文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時から4時まで、主として久我山会館で開催しております。(出席者は10名程度)
一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。

◆毎回、その月の2〜3名の作品を紹介いたします。


・4月の作品の紹介
・4月の兼題は、、桜または花です。

◎俵木 敏光(俳号・陶光)

・鯉の背を見せて上水花筏

・ワンカップ飲めば満開花の傘

◎片山 惠夫(俳号・朝陽)

・櫻並木空をかくして暮れにけり

・廃校に残りし櫻三分咲

◎鈴木 操

・鳴きそうな鶯餅を掌に受けて

・体操の指先のばす春の空

◎芳村 重徳(俳号・翡翠)

・黙祷の肩に降りくる桜花

◎長岡 隆司(俳号・帰山)

・満開といふ寂しさや花の昼


<私の一句>     山口 満(俳号・月山)

 四月の定例句会の季題は「桜」であった。
桜と言えば、日本の国花とされている。因みにアメリカでは花水木、イングランドでは薔薇、フランスではアイリス、ドイツでは矢車草、など、いずれも各国の国花とされている。

此の岸も彼の岸もいま花の雲  月山
此の岸は煩悩の岸であり、彼の岸は極楽浄土の岸である。
遠くからの満開の桜の景色は、極楽図を見ているようで、これは、数年前の一句である。
この美しい日本列島は、北から南まで地震列島であることをいまつくづく思い知らされるのである。
去る三月十一日の東日本大震災に、世界中から「日本がんばれ」の支援が送られている。永い間俳句にいそしんでいた私は、その日以後しばらく俳句の発想もスッ飛んでしまった。四月に入ってやっと桜の三句を出句した次第である。その中の一句は、

「地震(ない)の跡桜前線訪ひゆかん」
と記した。いま私のできることは、心ばかりの義捐金ぐらいで、無力さを感ずるばかりである。これは私の簡素な一句であるが、桜前線がこれから東北へ向かって旅を続け、多くの災害を受けられた方々へ、しばしの心に精気と、安らぎを、もたらされることを願うばかりである。

◆今回、横浜への吟行予定でしたが、度重なる余震のため中止になりました。が、近間に場所(浜田山駅→柏の宮公園→三井の森公園→塚山公園) を移して吟行を実施いたしました。
    
◆次回の句会は、5月14日(土)1時半より4時
 会場は、高井戸地域区民センター(仮設建物)第一集会室です。
 兼題は春愁・新緑です。

◆句会についてのお問い合わせ先:片山 惠夫(俳句会事務局長)まで
 TEL042−675−9449

文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)


◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時から4時まで、主として久我山会館で開催しております。(出席者は10名程度)
一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。

◆毎回、その月の作品を1人2句とし4名ずつ紹介いたします。


・3月の作品の紹介
・3月の兼題は、、水温む(みずぬるむ)、風船です。

◎岡村 一道

・爆弾でありし時代や紙風船

・観光船光る航跡水温む

◎浦田 久

・水温む恋のたはむれ神田川

・鷺一羽沢を歩きて水温む

◎安西 光昭(俳号・円覚)

・風船が割れて雲水悟りあり

・風船に飛び乗る吾子よ何処へ行く

◎中邑 雅子

・ふるさとの津波の報せ春寒し

・如月の空をひとつに千の風

◆俳句クイズ
<前回の正解>は次の通りです。

・つまづきて修二会のを手につかむ
(橋本多佳子)

・これよりは恋や事業や水温む (高浜虚子)

・春近き銀座の空を鴎飛ぶ (大谷句仏)

◆俳句クイズも丁度一年経ちましたので一旦終了し、三月からは「私の一句」を順に掲載いたします。


 <私の一句>     俵木 敏光(俳号・陶光)

「思ふさま卒業生に春一番」 陶光

 中央大学杉並高校から杉並支部に、毎年入学式や卒業式の招待状が届き交代で参加していた。数年前の卒業式には春一番が吹き荒れ卒業生に強烈な祝福を送っていた。特に女子は花束や記念品を胸に抱え、もう片方の手で髪や晴着の裾を押え必死で風に立ち向かっていた。これから受けなければならない試練の先鞭のようでもあった。
 卒業春一番も春の季語である。一句の中に季語が二つあると「季重ね」と云って嫌われるが、新しい一つの門出と一年の最初の季節とを結びつけたつもりである。春一番を大風吹く等とすることも出来るが、一番という字を使って祝いたかったのである。なお、歳時記には卒業の季重なりとして北窓巣箱などが見受けられる。
 卒業生に対してエールを送った句にこんな句もある。

「これよりは恋や事業や水温む」 虚子
 以前ある女子大で長年入学式や卒業式の司会をやっていたことがある。卒業式の晴着も年によって様々に変わった。クラスエートたちとは在学中最後の試験が終わってから久しぶりの再会であり、彼女達のおしゃべりを黙らせることは並大抵のことではなかった。式が終わって親達も引き上げると講堂は深閑として数人の職員が後片付けをするだけであった。入学式の準備もすでに始まっていた。
「卒業子去って講堂椅子ばかり」 陶光


◆次回の句会は、横浜港大桟橋・山下公園吟行句会です。集合場所と日時は、東急東横線・渋谷駅改札口前に4月15日(金) 午前10時です。

◆句会についてのお問い合わせ先: 片山 恵夫(俳句同好会事務局長)まで TEL 042−675−9449

文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)
 東日本大震災でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、 被災された地域の皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
また、一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。

 さて、 3月26日に予定されておりました「京王・井の頭沿線地区会」の花見会ですが、3月18日に役員会を開催し、今回は諸般の事情により中止させていただくこととなりました。
 関係者の皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、何とぞご理解賜りますよう、お願いを申し上げます。

京王・井の頭沿線地区会地区会長  浦田 久
他 役員一同

<お問合せ先>
 幹事・事務局長 権守隆男(53法)090-6188-3414
 幹事・事務局  井原太一(55理)070-6611-2925
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