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活動報告 - 俳句同好会カテゴリのエントリ


◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
    
・11月の作品の紹介

・11月の兼題は、「立冬」・「当季雑詠」で3句です。
                 出題:安西 円覚
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・立冬のあとの青空松葉降る        阿部みどり女
・斧あてし枝の切口冬に入る        山口 誓子
・冬に入る水に夜毎の月明り        飯田 龍太
・塩甕に塩ぎっしりと冬に入る       福永 耕二
・立冬の横に引きぬく串団子        古舘 曹人
・投函の封書の白さ冬に入る        片山 由美子
・跳箱の突き手一瞬冬が来る        友岡 子郷

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俵木 陶光

・カワカワと烏ねぐらへ冬に入る


岡村 一道

・わが人生八十路で咲きし狂ひ咲


芳村 翡翠

・箱根山冬一斉に来りけり


長岡 帰山

・托鉢の駅頭に立つ冬初め


安西 円覚

・天麩羅のカラッと揚がり冬に入る


片山 朝陽

・天上に大漁ありや鰯雲


堀 秀堂

・立冬や湖水にゆれる逆富士


山下 天真

・爪先にふとんの温み冬立つ日


小林 美絵子

・立冬の夜生まれし子髪黒く


中邑 雅子

・木々の影のかそけくなりて冬に入る

 
坂井 百合子

・結露せる勝手口より冬来る


五井 夢

・義妹
(いも)の唯々罪に凍うる冬の檻

荻須 節子

・冬来たる似顔絵描きの居た舗道


菊池 幸

・ミシン踏むリズムに合わせ菊香る


山路 久美子

・絹雲にまぎれて薄き昼の月


村林 小枝子

・冬の朝とんとこ走る小さき音


吉野 かおる

・朱
(あけ)き火に城(ぐすく)囚われ冬立ちぬ

尾崎 すず野

・水平線のゆるぎなき紺冬に入る



◆私の一句
「護国寺の富士山頂や爽やかに」
俵木陶光

 晩秋の「歩こう会」というグループは、護国寺からスタートした。ここは徳川綱吉の生母桂昌院の祈願寺として創建された、格式の高い寺である。ここにも富士山信仰に基づく富士塚があり、二、三分で頂上に着く。今でも眺めはいい。本ものの富士山に登った気もする。
 日本女子大学に立ち寄り神田川に出た。
神田川なのに江戸川公園、江戸川橋とはこれ如何に、と調べて見ると、井の頭池などからの川は、飯田橋までを江戸川、そこから先を神田川と称していたようだ。また、この辺に堰を設け、神田上水として飲料水を江戸に送っていた。その工事に松尾芭蕉も係わっており、その宿舎などを後に「芭蕉庵」と称した。現在無料で開放されているが、人影もない。
  ・山茶花の散る古池や芭蕉庵  陶光
 新江戸川公園にも人影はなく、雪吊り姿の松が二本池に影を映していた。
庭園の急斜面に葛折りの道があり、登り切ると永青文庫がある。庭園の外側からだと、坂道が一直線に伸びている。胸突坂とある。
永青文庫で書を、講談社記念館で絵を鑑賞し、東京カテドラルのルルド洞窟なども見た。
 最後は椿山荘を通り抜け、江戸川公園に出、心地よい疲れを残したまま再会を約した。
  ・高だかと紙コップ挙げ秋惜しむ  陶光


◆次回の定例句会は、12月14日(土)13時〜15時40分
               於 高井戸地域区民センター
  兼題は、「初霜」・「当季雑詠」の3句提出

◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654

◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
    
・10月の作品の紹介

・10月の兼題は、「紅葉」・「当季雑詠」で3句です。
                出題:安西 円覚                
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・大紅葉燃え上がらんとしつつあり     高浜 虚子
・障子しめて四方の紅葉を感じをり     星野 立子
・この樹登らば鬼女となるべし夕紅葉    三橋 鷹女
・恋ともちがふ紅葉の岸をともにして    飯島 晴子
・義仲や臓腑のごとき紅葉山        大串 章
・全山の紅葉に対す一戸なり        永島 靖子
・手に拾ふまでの紅葉の美しき       和田 順子

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俵木 陶光

・遠山を背に城跡の夕紅葉


岡村 一道

・片袖づつ濡らす若さや秋時雨


芳村 翡翠

・箱根山渓に斜めのうすもみじ


長岡 帰山

・月ひとつ田毎に浮かぶ千枚田


安西 円覚

・鴉鳴く夕日がくれの紅葉山


片山 朝陽

・一湾に余る綺羅星空仰ぐ


堀 秀堂

・紅葉の手今や大人の運刻み


浦田 久

・逝きし友夢での再会握手かな
(無季)

山下 天真

・老松に寄り添ふごとく蔦かずら


小林 美絵子

・サッカーにラグビーに風栗茹でる


中邑 雅子

・散り敷ける紅葉そのまま雨になる

 
坂井 百合子

・夕紅葉たちまち闇に包まれリ


五井 夢

・万紅
(ばんこう)みしや少女は叫ぶ温暖化

荻須 節子

・シナモンの匂ひのする木紅葉す


菊池 幸

・秋雷や夢の続きを見損ない


山路 久美子

・湯けむりに見えつ隠れつ初紅葉


村林 小枝子

・幼な児や集いて拝む彼岸花


吉野 かおる

・秋扇舞ひ納めしやシラク逝く


尾崎 すず野

・引っぱれば空落ちてくる蔦落葉



◆私の一句                  
「校庭にあふれんばかり赤とんぼ」
俵木陶光

 小学校の校庭を沢山の赤とんぼが同じ高さを保ったまま飛び回っているのを放課後よく見かけた。
中村汀女の「とどまればあたりにふゆる蜻蛉かな」
沢木欣一の「あきつ湧き宙にとどまる地獄谷」
を髣髴させるものであった。
 赤蜻蛉は遠い山頂、時には3千メートルの山地に移り気温の低下とともに低地に降りて来る。赤くなるのは雄だけであると言う。雌は麦藁とんぼである。
・甲斐駒の雲の高さに赤蜻蛉  堀口星眠
 風天の寅さんこと渥美清にこんな句がある。「赤とんぼじっとしたまま明日どうする」。杭に止まっているけれど、ふいっと飛び立つとどこへ行くかわからない。ひとりぽつんと。風来坊の俺みたいに、と。尾崎放哉、種田山頭火に通じるものがある。俳句は永六輔の句会に加わったのが最初で200句以上の句を残したようである。(平成6年68才で没)
 赤とんぼは童謡にもよく歌われている。
・夕やけこやけの赤とんぼ/負われて見たのはいつの日か
 十五で姐やは嫁に行き/お里のたよりも絶えはてた
・とんぼの眼鏡は虹いろ眼鏡/夕やけ雲をとんだから
 一寸逸れるが、ちあきなおみの「新宿駅裏紅とんぼ」は切ない。小生の俳句の師匠(川津鱒子)や月山さんとは新宿の大ガード付近の地下のバー「入舟」にはよく通ったものだった。そこのママさんも武蔵野俳句会の仲間でもあった。
・爪切ってつくづくひとり梅雨の夜  須永冨子  
・春泥の足袋替ふ人の肩かりて     〃

  

◆次回の定例句会は、11月9日(土)13時〜15時40分
                於 高井戸地域区民センター 
  兼題は、「立冬」・「当季雑詠」の3句提出
                               
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654

◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
    
・9月の作品の紹介

・9月の兼題は、「団栗」・「当季雑詠」で3句です。
                出題:安西 円覚                
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・団栗の寝ん寝んころりころりかな     小林 一茶
・雀ゐて露のどんぐり落ちる落ちる     橋本 多佳子
・落城の碑を団栗の打ちにけり       加藤 三七子
・どんぐりの山に声澄む小家族       福永 耕二
・よろこべばしきりに落つる木の実かな   富安 風生
・盗掘の陵かも知れず木の実降る      加藤 安希子

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俵木 陶光

・どんぐりや縄文土器の深き壺


岡村 一道

・団栗や淋しき子には友となる


芳村 翡翠

・団栗やころころ転ぶ箱根山


長岡 帰山

・木の実独楽
(ごま)止まり木の実に戻りけり

安西 円覚

・女教師どんぐり投げて注意せり


片山 朝陽

・秋風や机の向を変えて見る


堀 秀堂

・団栗や不作を知らせる里の熊


山下 天真

・酒尽きるそこでお止めと秋の虫


関口 静安

・藪からし負けるもんかと蔦を取る


小林 美絵子

・どんぐりが星座のように散る玄関


中邑 雅子

・渡されし団栗の実の汗ばめり

 
坂井 百合子

・父と遊ぶ団栗独楽の記憶かな


五井 夢

・団栗も帽子かむりてバスの列


荻須 節子

・団栗や森の匂ひを握りしめ


菊池 幸

・団栗や手のひらで聞く山の声


山路 久美子

・すすき原穂を待ちわびて風の中


村林 小枝子

・ありあまる孫のやさしさ女郎花


吉野 かおる

・転げつつ団栗仰ぐ大き空


尾崎 淳子
・一両列車蜻蛉の群れと行く



◆私の一句                  
「一瞥の鏡の中の己が秋」  
芳村 翡翠(かはせみ)

 今年の夏は猛暑ともいえる厳しいものでした。日中は外を歩くのも辛い毎日でした。夕方になってやっと買い物や散歩に出かけるようにしました。地球温暖化のつけが一気に襲ってきたようで、房総半島は強風に襲われ、熱帯化したと思われる凶暴な夏でした。
私も鏡をみるたびに夏のやつれを痛切に感じておりました。
まさに一瞥の鏡の中に自身の秋を感じたことでした。
この句は六年ほど前、朝日俳壇の長谷川櫂先生の一席で選ばれたものです。

この句はルキノ・ヴィスコンティ監督の映画「山猫」を思い起こします。
この映画で主役のファブリツィオ公爵(バート・ランカスター)が鏡の中に、時代が変わり、それに付いていけない自分の老いと孤独を見るシーンがありました。
シチリアの名門貴族、サリーナ公爵ファブリツィオ家の紋章は「山猫」であります。映画の題名でもあります。イタリア統一戦争の渦中で没落する貴族の運命を描いた名作です。公爵の甥・タンクレーディ(アラン・ドロン)が「変わらずに生き残るためには、自ら変わらなければならない」と公爵に転身をせまりますが取り合いません。
  革命を機に資産をたくわえ、勢力を身につけた市長セダーラの美貌の娘・アンジェリカ(クラウデイオ・カルデイナーレ)にタンクレーディが恋をする。タンクレーディに思いを寄せる娘コンチェッタをよそに、ファブリツィオは新しい時代のために、二人の結婚の仲人を引き受けます。

 シチリアの貴族の舞踏会が盛大に行われます。
かって踊りの名手であったファブリツィオ公爵は請われるままにアンジェリカとワルツを踊ります。優雅な踊りに皆酔い痴れます。

  舞踏会が終わった明け方、ファブリツィオ公爵は家族を馬車で帰らせ、一人街を歩く。ファブリツィオは空の金星に向かって跪き、「いつになれば永遠の世界で会えるのか」と語り掛け、路地に消えます。
  
  
     

◆次回の定例句会は、10月12日(土)13時〜15時40分
                於 高井戸地域区民センター 
  兼題は、「紅葉」・「当季雑詠」の3句提出
                               
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654

◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
    
・8月の作品の紹介

・8月の兼題は、「踊」・「当季雑詠」で3句です。
                出題:安西 円覚                
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・はじまらん踊の庭の人ゆきき       高浜 虚子
・踊るらめ女泣かせぬ世の来るまで     中村 草田男
・通り雨をどり通してはれにけり      松本 たかし
・割り込んで小さく踊り始めけり      藤井 紫影
・をみならにいまの時過ぐ盆踊       森  澄雄

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俵木 陶光

・風に乗り今宵も踊の遠太鼓


岡村 一道

・熱帯魚踊る深夜のタカラヅカ


芳村 翡翠

・海暮れて海峡の町盆踊り


長岡 帰山

・踊る子の輪をはなれきて帯直す


安西 円覚

・県知事のからまる足や阿波踊


片山 朝陽

・両の手を翳して盆の月掬ふ


堀 秀堂

・母娘振りをそろえて踊る盆


浦田 久

・墨田川夜空を切り裂く花火かな


小林 美絵子

・踊りゆくその鈴下さい跳ね人よ


中邑 雅子

・踊り手の眼尻の紅のにじみたる

 
坂井 百合子

・踊り来る笠美人連足袋白し


五井 夢

・舞い踊りミミズはミイラ朝日が昇ぼる


荻須 節子

・たくましき踊り櫓の撥捌き


菊池 幸

・ひぐらしや湖底に眠る故郷あり


山路 久美子

・道玄坂外
(と)つ国人(くにびと)の盆踊り

村林 小枝子

・雨上り朝顔の鉢門々に


吉野 かおる

・エイサーや首里の都は風吹くる



◆私の一句   
  夏草や怒涛うけとむ城ケ島
 俵木 陶光


     「城ケ島の雨」   北原白秋
   雨はふるふる城ケ島の磯に
   利久鼠の雨がふる
   雨は真珠か夜明の霧か
   それともわたしの忍び泣き
   ・・・・・・・・

 北原白秋は福岡県柳川から文学に目覚め上京し文壇での地位を固めつつあった。25歳の時、原宿に転居し隣家の人妻に情を通じ、姦通罪で告訴拘留された。翌年、離婚された彼女と正式に結婚し、都会の喧騒から逃れ、神奈川県の三浦市に移り住んだ。そこで生まれたのが「城ケ島の雨」であった。その後、色々あって彼女とは別れ新たに結婚、離婚をくり返し三度目の正直で終止符を打ち1男1女を儲けている。
 
 城ケ島には3回行っている。
。械看前の昭和60年2月3日(日)節分の日。当時は大学、教務課の事務職員として在学生の進級、留年編入学などの処理、2学部2学科入学試験の受付、準備、泊り込みでの対応など夜間部の書類選考の繁忙期、私的には俳句会二つ、同人雑誌の会合、その他諸々。そんな時、最初は横浜の港あたりをぶらついて英気を養うつもりだった。それがつい横浜で降りそびれ終点の三崎口から更にバスに乗り継ぎ城ケ島まで行ってしまった。
 城ケ島の大きさは、比べてみるとざっと横が荻窪駅から西荻窪駅まで、縦が阿佐ヶ谷駅から区役所までと言った感じである。
島の東は県立の公園ということで遠く大島まで望むことが出来る。句碑もあった。
 ・火の島へ一帆目指す草の露  角川源義
 海岸へ出ると白浪が岩礁に当たって、その度に餌を探していた鵜が飛び上がっていた。断崖の岩場には沢山の海鵜がいて営巣地ともなってをり、その展望台もあった。海岸までの細道があったので坂道を下りそのあたりを散策し途中まで戻って振り返ってみると十数匹の野犬が歩いていた。もし誰もいない海岸でこれらと遭遇していたらどうなっていただろう。
      ・白涛の打って鵜の散る春の礁   陶光
      ・遅れ鵜も辿り着きたる日永かな
      ・城ケ島水平線を春の綺羅
そこからハイキングコースの海の道に出、食事をとった。。焼いてもらった魳(かます)が旨かった。近くには立派な旅館もあった。きょうは出たとこ勝負の一人旅であったが楽しい一日となった。これで4月新学期の授業が軌道に乗るまでの英気が養えたと思った。

∩芦鵑ら14年後の平成11年10月23日(土)。同人雑誌「どんぐり」の秋のハイキングを計画し、品川駅9時10分 参加者5名
三崎口からのバスの便が悪く、城ケ島大橋の手前までのバスとなってしまった。しかし、これが幸して風に吹かれながら長さ600m高さもある橋をのんびり渡った。車も殆ど通らず右手には遠く房総半島が望まれた。白秋記念館にも立ち寄りいよいよ島巡りが始まった。岩などを掴まりながら頼朝伝説の井戸跡(水っ垂れ)へ出、鬼の洗濯板を渡ると急に視界が開け、磯辺の松も一幅の絵のようであった。砂がピンク色した所もあってよく見ると桜貝などが細かく砕けたものであった。
角川源義の他にも二つほど句碑、歌碑があった。

  ・松虫にささでねるとや城ケ島   松本たかし

  ・先生のうたひたまへる通りやの  宮 柊二
   さざなみひかる雲母のごとく
 
 海鵜の展望台から南の海岸へ出ると馬の背洞門があり、大きく岩がえぐれていて向う側の海も窓越しに見るようでいい景色を作っていた。遅い昼食をとり帰途についた。大きな富士山が見え東京に入る頃はひと月遅れの十五夜の月が低くビルの間を漂っていた。

 前回より11年後のH22年3月17日(水)「すぎなみ学びの楽園」主催の「城ケ島・三崎自然文化探索会」に申し込み、当日8時20分品川駅に集合した。そこで偶然、長岡帰山さん御夫妻たちと出会った。終始行動を共にしたわけではなかったが。今回は3回目だったせいか全体に印象が薄かった。後日帰山さんの写真や記憶をつなげてみたい。とりあえずその時の俳句だけを若干並べてみた。

・どんよりと三浦海岸花曇り   陶光
・菜の花や潮香まじりし磯の道
・対岸の通り矢のはな霞みをり
・春の鳶手の届くかに風に舞ふ
・春霞更に大島遠ざかる

その後、白秋は作詞、作歌活動を重ね晩年には、多摩短歌会なども立ち上げていた。50歳を越すと糖尿病などにもかかり、また転居も多かった。最後は杉並区阿佐ヶ谷北5丁目1番地に住んでいた。1942年(昭和17年)11月2日自宅で逝去、多磨墓地に永眠している。

 童謡も数多くつくられているが思い出に10題程並べて見た。
1.雨(雨が降ります・・・遊びにゆきたし傘はなし
2.赤い鳥 小鳥(なぜなぜ赤い赤い実をたべた
3.揺籠のうた(・・・をカナリヤが歌うよ
4.五十音(水馬(あめんぼ)赤いなアイウエオ
5.砂山(海は荒海向うは佐渡よ
6.からたちの花(・・・が咲いたよ、白い白い花が咲いたよ
7.ペチカ(雪のふる夜はたのしいペチカ
8.待ちぼうけ(・・・ある日せっせと野良かせぎ
9.この道(・・・はいつか来た道、ああそうだよ
10.アメフリ(アメアメフレフレ、カアサンガ




  

◆次回の定例句会は、9月14日(土)13時〜15時40分
                於 高井戸地域区民センター 
  兼題は、「団栗」・「当季雑詠」の3句提出
                               
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654

◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
    
・7月の作品の紹介
(先月まで選句は陶光先生でしたが今月から各自選とします)

・7月の兼題は、「夏草」・「当季雑詠」で3句です。
                出題:安西 円覚                
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・夏草に延びてからまる牛の舌       高浜 虚子
・夏草に汽罐車の車輪来て止る       山口 誓子
・夏草や手ふれて見たき仏の朱       加藤 楸邨
・長柄大鎌夏草を薙ぐ悪を刈る       西東 三鬼
・伸びることのみに徹する夏の草      福田 甲子男

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俵木 陶光

・夏草や怒涛うけとむ城ケ島


岡村 一道

・キューポラの在りし街並夏の草


芳村 翡翠

・夏草や声なき兵士埋もれゆく


長岡 帰山

・夏草の匂ひ残して刈られけり


安西 円覚

・夕さりの夏草の中獣の眼


片山 朝陽

・廃線を覆い尽して夏の草


堀 秀堂

・夏草や夜空を飾る大文字


浦田 久

・夏草や溢れし緑に夜の露


山下 天真

・夏草や遥かな富士と背くらべ


関口 静安

・亀の鳴く老人ホームの甲羅焼き


小林 美絵子

・夏草へ四つ葉生まれる薄曇


中邑 雅子

・水門の鉄鎖の錆や草いきれ

 
坂井 百合子

・帰りたる子ら夏草の匂ひして


五井 夢

・火の用心!夏夜に淀む爺の声


荻須 節子

・秘密基地あつたはずだね夏の草


菊池 幸

・眉山
(びざん)越え光となりぬ燕の子

山路 久美子

・極北にリラの香りと半月と


村林 小枝子

・くちなしの甘き香りや光る白


吉野 かおる

・夏草に補助輪外す男
(お)の子かな


◆私の一句
    
  蝶の旅この海峡を越へむとす
 中邑 雅子

 2年ほど前、晩秋の高知県立牧野植物園を高知を訪れた旧友と散策していた時のこと、珍しい蝶が群れて飛んでいる場所があり、カメラを手にした老婦人が私達に話しかけてきました。
「アサギマダラ、ご存知ですよね。”彼ら”はこの花『フジバカマ』が大好きなんですよ」
珍しいこの蝶は「アサギマダラ」でした。確かに”彼ら”はフジバカマの周辺を飛んでいて他の花へは移って行こうとしません。
更にその女性は、
 「この蝶は『渡り』をすることで有名ですよ。私は今日この蝶を撮影に来たんです。」
そう言われて周りを見回すと何人かの人がカメラを構えてシャッターチャンスを狙っています。友人と私は納得して、しばしその風景を眺めたことでした。
 後日、図書館で「アサギマダラ」についていくつか調べてみました。
「アサギマダラ」(マダラチョウの仲間)は翅の白っぽい部分が浅葱色(水色)にも見えることからこう呼ばれる。”彼ら”は春から初夏にかけて沖縄から北上し、本州などで世代交代した後、秋には南をめざして移動する。日本には移動する昆虫としてアキアカネやイチモンジセセリがいるが長い距離を移動するのはアサギマダラだけである。”彼ら”が「旅」をすることがわかったのは1981年なのでその生態や「旅」の謎は解明されていない点が多いが最近はマーキング調査でかなりの情報がわかるようになった。
 基本的には近畿から東北地方にかけての標高1000m前後でヨツバヒヨドリという花の咲いている場所でよく見られるとのことですが、確かにフジバカマはヨツバヒヨドリによく似ています。秋の七草のひとつとしてよく知られているフジバカマはかって河川敷などで見ることができましたが今では絶滅危惧種になっています。
 アサギマダラが「旅」をするとわかり、安西冬衛の有名な一行詩の、
「てふてふが一匹韃靼海峡を渡って行った。」を思い出し、恥ずかしながら「本歌取り」を試みたというのが本音です。ちなみに学術的には「蝶」は昆虫なので「一匹」ではなく「一頭」と数えるのだそうです。
 
 

◆次回の定例句会は、8月10日(土)13時〜15時40分
                於 高井戸地域区民センター 
  兼題は、「踊」・「当季雑詠」の3句提出
                               
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654
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