活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.30.12.8日)  No.106

俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.30.12.8日)  No.106

カテゴリ : 
俳句同好会
執筆 : 
m-anzai 2018-12-24 10:11

◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
    
・12月の作品の紹介
・12月の兼題は、「師走」・「当季雑詠」で3句です。
                出題:安西 円覚
                選句:俵木 陶光
                
        

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・大空のあくなく晴れし師走かな   久保田 万太郎
・人込みに白き月見し十二月     臼田 亜浪
・薄き日をまぶしむ銀座十二月    和田 暖泡
・秒針とたたかふ構え師走来る    柴田 良陽
・宇宙士の飛んでゐる空十二月    露木 てる子
・極月の山彦とゐる子供かな     細川 加賀

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俵木 陶光

・バス停に師走の月と立ち尽くす


岡村 一道

・湯豆腐とひとりが言へば皆豆腐


芳村 翡翠

・をとこ一人海を見てゐる師走かな


長岡 帰山

・落葉やカッコウと鳴く赤信号


片山 朝陽
 
・日捲
(めく)りのめくる速さや師走来る

安西 円覚
 
・師走来て何時もどうりの散歩かな


山下 天真

・綿虫や寝ぐらは何処陽が沈む


堀 秀堂
 
・師走とは無縁の静か随宜園


浦田 久

・日向ぼこ老女と友の招き猫
 

関口 静安

・いつか見しかの冬銀河流れゆく
 

中邑 雅子

・滞る手紙の返事師走かな
 

菊池 幸
 
・枯芙蓉ふるさと遠く風の中
 

坂井 百合子

・ベランダに物干す師走月明かり


村林 小枝子

・暖房の床を走るや小さき足


荻須 節子

・摩天楼対岸に浮きおでん酒


山路 久美子

・石蕗や木もれ日集め笑むごとく





◆<殿ヶ谷戸庭園吟行記>

           
                       芳村 翡翠
                      
 秋の吟行を行いました。
場所は国分寺の殿ヶ谷戸庭園です。
12月5日朝10時30分に国分寺駅に集合しました。
天気は暖かく、陶光さんはこりゃ「小春日じゃなくて、小夏日ですね」とつぶやいていました。
参加人員は5名でした。陶光さん、円覚さん、秀堂さん、天真さん、そして翡翠です。駅で弁当を仕入れて、いざ出発。といっても庭園は、駅から1分の至近距離にあります。河岸段丘の崖(ハケ)を取り入れた斜面なので立体的、コンパクトによくまとめられています。周辺住民の運動によって開発計画から免れた貴重な武蔵野の自然です。馬頭観音、竹の小径、花木園、藤棚、萩のトンネル、次郎弁天池、鹿おどし、などそれぞれの季節を楽しめるようになっております。
皆は三々五々園内に散り、年寄りには足元が多少おぼつかないでこぼこの傾斜の小道ですが、慎重に歩を進めました。ちょうど盛りの紅葉、石蕗の花が咲き、次郎弁天池の元気な鯉などの素材の数々に恵まれて句作りに励みました。
「吟行」の醍醐味は、素材をもとに即興的に句を作ることで、「嘱目」と言われております。「嘱目」は観念的でなく、自然を活写するには「吟行」は絶好の機会でもあります。「嘱目」によって対象を明確にとらえることで句は強く人に訴えかけることが可能となります。できあがった句を持ち寄っての句会にのぞみました。会場は数奇屋造り風の茶室、「紅葉亭」で行われました。各人出句は五句、選句は三句としました。
それらの句のいくつかを皆様にご披露いたします。

鹿(しし)おどしトンと響きて冬に入る   陶光

池離れれば真鯉も離る冬の池       円覚

冬の池湧水の鯉みずみずし        秀堂

石畳踏み行く先に石蕗(つわ)の花      天真

鹿(しし)おどし鳴りて紅葉の散りしきり  翡翠

 反省会を、荻窪の予定を変更し、国分寺の駅裏の居酒屋で行いました。
鄙びた郊外の居酒屋のわりには料理もまずまずで、酒は久保田、浦霞、八海山、等々揃っており皆さん気分よく反省しておりました。


   
◆次回の定例句会は、1月12日(土)13時〜15時40分
                   於久我山会館 
※ 天賞句会ですので、各人千円程度の物を持参してください。

  兼題は、「初雪」・「当季雑詠」の3句提出


                                  
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654

◆文責:  俵木 敏光(陶光)

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