活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.27.8.8)  No.66

俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.27.8.8)  No.66

カテゴリ : 
俳句同好会
執筆 : 
m-anzai 2015-8-26 10:36

◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。俵木陶光選。
    

・8月の作品の紹介
・8月の兼題は、「夏草」・「当季雑詠」で計3句です。



小林 美絵子
 
・ブーロニュの森に忘れしソーダ水

坂井 百合子 
・夏草や少年の夢駆け巡る

山下 天真
 ・遠雷に干し物しまふ妻の留守

村林 小枝子 
・夏草の繁る弁天井の頭

安西 円覚 
・鈴蘭やケーキ一つの誕生日

浦田 久 
・むしってもむしってもなほ夏の草

片山 朝陽
 
・夏草の風呼ぶ程に伸びにけり

五井 夢
・夏草の刻みし指紋の青臭し


俵木 陶光
熱中症で亡くなった友人
 
・夏草や黄泉路もきっと暑からむ

長岡 帰山

・夏草や倒れてもなほ首を上げ

中邑 雅子 
・密約のあるやも知れぬ夏の草

堀 秀堂 
・のびのびと夏草を食(は)む羊たち

峯岸 まこと 
・木もれ日や老鶯谺す札所道

芳村 翡翠 
・夏草や戦車が間もなくやって来る



◆<私の一句>            

「草にねて視界はすべて鰯雲」
   俵木 陶光

 鰯雲は微動だにもしていないようであったが、しばらく
閉じていた目を開けると動いているのが分かった。静寂な
秋のひとときであった。
 山村暮鳥に私の好きな「雲」という詩がある。
その中の一つ。
    おおい雲よ
    ゆうゆうと
    馬鹿にのんきそうぢゃないか
    どこまでゆくんだ
    ずっと磐城平の方までゆくんか
 彼は明治17年上州の旧農の家に生まれ神学校に入り
代用教員として仙台、秋田、水戸などを転々とし、20
歳の頃、岩野泡鳴、三木露風などと交わり、大正13年
42歳で没した。
 「雲」の序文でこう言っている。「詩が書けなくなれば
なるほどいよいよ詩人は詩人になる。だんだんと下手に
なるので自分はうれしくてたまらない」。
 私も下手になっている。といっても私の方は単なる怠け
から来ているに過ぎないが。
 暮鳥には、こんな詩もある
  かへるでもとびこんだのかぼちゃんと水の音
「或る時(月夜の牡丹」

                                


 

◆次回の定例句会は、9月12日(土)午後1時〜3時40分
                 於 高井戸地域区民センター    
 兼題は「秋風」・「当季雑詠」で計3句です。

◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090−3145−2654

◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)

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