活動報告 - m-anzaiさんのエントリ


◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
    
・11月の作品の紹介
・11月の兼題は、「立冬」・「当季雑詠」で3句です。
                出題:安西 円覚
                選句:俵木 陶光
                
        

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・立冬のことに草木のかがやける   沢木 欣一
・音たてて立冬の道掃かれけり    岸田 稚魚
・ビルの稜(かど)ゆうかげはやき冬に入る 竹下 竹人
・冬に入るきりっと締めて吉弥帯   高岡 とし子
・立冬の月皓々と朴の槍       富安 風生

・昔の小学校の教科書に高村光太郎の「冬が来た」というこんな詩が載っていた。
    きっぱりと冬が来た
    八つ手の白い花も消え
    公孫樹(いてふ)の木も箒になった
    冬よ 僕に来い、僕に来い・・・(以下略)

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俵木 陶光

・立冬や川瀬の音も枯れ切って


岡村 一道

・取り替へし歯ブラシ硬き今朝の冬


芳村 翡翠

・相模灘白波立ちて冬に入る


長岡 帰山

・玄関のドア後ろ手に閉めて冬


安西 円覚
 ・火口湖の底知れぬ碧冬に入る

片山 朝陽
 ・立冬やムンクの叫び聞えたる

堀 秀堂
 ・立冬や声を限りの校歌祭

小林 美絵子

・藤籠に父の四つの鬼胡桃
 

坂井 百合子
 
・菜を洗ふ今年も冬の来たりける
 

山下 天真

・鹿除けの古着木に巻き冬に入る


中邑 雅子

・漬物の樽を並べて冬浅し


菊池 幸

・冬晴れや雲のとどまる峰ひとつ


荻須 節子

・坂東の礼所巡礼冬に入る


山路 久美子

・この空の深き蒼より冬に入る


五井 夢

・金色
(こんじき)に輝く雲や冬に入る

村林 小枝子

・侘助のにぎはふ朝の風静か





◆<私の一句> 
   

  コスモスや名画をしのぐ空の下

                      村林 小枝子
 広い平原に見事に咲いたコスモスのみずみずしさ美しさは、永遠の名画に勝る景観と自然の恵みに感謝の一句。

 私の近況
 5年前からリュウマチ性多発筋痛症に罹り服薬治療をしていたのですが、その薬の副作用のため昨年の4月に目まいを起こし体が2メートル位飛び上がってバシッと腰から床に落ちました。圧迫骨折の診断を受けましたが腰の打ち方が酷かったため中々立ち上がれず半年間病院生活となり、その間、医師、看護師、療法士の方々の親切、丁寧な治療のお陰で食事もとれるようになり12月末に退院することが出来ました。
その後、入退院を繰り返しましたので二人の息子たちは救急車の依頼やその度の手続きに振りまわされ忙しい思いをさせましたが9ヶ月を経て正式に退院し今年は自宅で年を越すことができそうです。次男が杉並区の介護制度の手続きをとりヘルパーさんの介護を受けられるように手配し、銀行の用事は次男の薦めで長男が引き受けてくれ、定期の通院の際の付き添いも、院内の車椅子移動も処方箋で薬局での薬の受け取りもと、動けない私を二人がサポートしてくれ助かっています。ヘルパーさんには買い物・入浴・掃除と時間でお願いし歩行器を頼りに自炊をして間もなく1年が経過します。
 私自身も段取りに慣れ、ヘルパーさんの体制も理解でき改めて世の中の仕組みを知ることが出来、本当に有難く思っています。転倒した昨年はあまりの打撲の酷さに人生の希望を失っていたのですがこのように多くの人々の親切な介助のお陰で生きる希望を取り戻すことが出来ましたことは感謝のほかありません。
 近所に住む孫が時々お料理、デパートの買い物、旅行の話などしてくれ、同じ年の友人からは折々に電話で励まされています。八十八歳を過ぎた今、外出もままならないこのような状態になったことは残念ですが、周囲の気遣いに感謝し自分なりの努力が出来る生活を一日も長くと頑張る気持ちになっているところです。

                              
◆次回の定例句会は、12月8日(土)13時〜15時40分
                   於久我山会館 
  兼題は、「師走」・「当季雑詠」の3句提出


<吟行のお知らせ>
場所: 殿ヶ谷戸庭園 TEL042-324-7991
日時: 12月5日(水)10時30分 集合
集合場所:JR国分寺駅改札出てすぐ前
「びゅうプラザ」前 
句会場: 紅葉亭(庭園内)13時〜16時20分  3句提出
※昼食は、紅葉亭内でできます。
句会後、懇親会を荻窪「さかなや道場」で行います。

                                  
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654

◆文責:  俵木 敏光(陶光)


                                     
中央大学学員会東京杉並区支部・杉並区 共催
30年9月29日(土)会場 産業商工会館
法律セミナー 14時〜15時
税金セミナー 15時〜16時
上記セミナーを例年同様テーマは「相続」で、開催いたしました。
今回、法律部門講師は新しく渡邊 信弁護士にお願いしました。
税金部門講師は従来どおり中澤 雅人税理士でした。
参加者は18名でした。
少しでも区民の皆さんの役に立てればと思います。
セミナー終了後、グルメ同好会の企画で料亭「にしぶち」で会員の懇親会を開きました。

◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
    
・10月の作品の紹介
・10月の兼題は、「秋刀魚」・「当季雑詠」で3句です。
                出題:安西 円覚
                選句:俵木 陶光
                
        

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・風の日は風吹きすさぶ秋刀魚の値   石田波郷
・誰彼に及ばぬ才や秋刀魚焼く     石田あき子
・忿(いか)り頭を離れず秋刀魚焼きけぶらし 三橋鷹女
・秋刀魚けぶらせをりショパン聞いてをり   結城昌治
・すぐ帰る秋刀魚の旬を今買った    川崎展宏
・そらんずる秋刀魚の詩ありさんま焼く 橘 久枝



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俵木 陶光

・銀
(しろがね)の秋刀魚網よりどつと落つ

岡村 一道

・秋深むどこを打ちても音乾く


芳村 翡翠

・秋刀魚焼く独り所帯の厨ごと


片山 朝陽

・秋刀魚焼く単身赴任の夫帰る


安西 円覚
・琅玕 (ろうかん)の葉音さやかに夜長かな

長岡 帰山
 ・天空は神の畑の鰯雲

中邑 雅子
 ・みちのくの海の色せる秋刀魚かな

小林 美絵子

・母とゆく鈴虫寺の賑わいに
 

坂井 百合子
 
・嵐去り木犀香る路面かな
 

菊池 幸

・寝不足の秋をゆさぶる夜半の風


五井 夢

・さんま焦げ煙となりて青に溶け


山下 天真

・木刀の風切る音や秋さやか


堀 秀堂

・百歳へ秋刀魚の命戴きて


村林 小枝子

・秋刀魚焼く夕餉の皿に月あかり


山路 久美子

・満月のとけてたゆとう伊豆の海


荻須 節子

・五時の鐘さんまの煙流れくる





◆<私の一句> 
   

  さんまさんま「秋刀魚の歌」にさんま焼く

                      俵木 陶光

 昨年は秋刀魚を1尾も食べられなかったが、今年は食べまくっている。
詩人佐藤春夫は秋刀魚を介在として親友であった小説家谷崎潤一郎と一人の女性について遣る瀬ない気持をこの「秋刀魚の歌」の詩にぶっつけている。2人とも文化勲章の受章者であり、谷崎の方が5歳ほど上である。
 谷崎35歳のころ妻千代(子)とあまりうまくいっていないので20歳年下の丁未子と暮らし始め上々であった。佐藤は千代子夫人を強く慕っていたし、彼女の祖母に「若し谷崎がお千代さんを欺くようならば、いつでも引きとりにきますよ」と言っていた。谷崎もこの件について佐藤に焚き付けるようでもあった。。
 しかし気になるので知人に相談したところ、形の上だけでも本妻としたらということになった。しかしその気になっていた佐藤にとっては裏切られたことになり、しばらくは絶交状態が続いた。
 週刊誌的なことであるが谷崎の33ページに渡る「佐藤春夫に与へて過去半生を語る書」に出ている。その書き出しはこうだ。「佐藤君僕は昔からセンチメンタリズムの嫌いな人間だ」。
 佐藤も「秋刀魚の歌」の中に胸を掻き毟られるような気持で書いたに違いない。男女の結合が軽々しく行われていたとは驚きであるが、これも小説としての作品の一つなのかも知れない。谷崎の作品には「痴人の愛」「春琴抄」「細雪」などがある。
 一方離婚の経験者でもある佐藤はこう言っている。「詩人は不幸に泣く時すぐれた歌をつくる。女性は悲しみに沈んでいる時貴(あて)にうつくし」。さて千代夫人はどうだったのであろうか。


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      秋刀魚の歌   佐藤 春夫 (一部)

あはれ 秋風よ 情(こころ)あらば伝えてよ//
__ __男ありて今日の夕餉に ひとり
さんまを食(くら)ひて思ひにふける と。・・・・・

あはれ、人に捨てられんとする人妻と
妻にそむかれたる男と食卓にむかへば、
愛うすき父を持ちし女の児は・・・
・・・・・
あはれ 秋風よ
情(こころ)あらば伝えてよ、
・・・・・
さんま、さんま、
さんま苦(にが)いか塩つぱいか。
・・・・・


                              
◆次回の定例句会は、11月10日(土)13時〜15時40分
                   於浜田山会館
 ※浜田山会館が分からない方は、浜田山駅改札口に12時50分に集まってくだ  さい。

 兼題は、「立冬」・「当季雑詠」の3句提出


                                     
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654

◆文責:  俵木 敏光(陶光)


                                     

◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
    
・9月の作品の紹介
・9月の兼題は、「秋の暮」・「当季雑詠」で3句です。
                出題/選句:俵木 陶光
                
        

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・此道や行く人なしに秋の暮    芭蕉
・秋の暮大魚の骨を海が引く  西東三鬼
・秋の暮山脈いづこへか帰る  山口誓子
・水入れて壺に音する秋の暮  桂 信子
・灯一つコタンの秋の夕かな  阿波野青畝



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俵木 陶光

・背を向けし檻のゴリラや秋の暮


岡村 一道

・穂高稜線夕日残して秋の暮


芳村 翡翠

・校庭に人声高く秋の暮れ


片山 朝陽

・意志ありやなしやの海月波まかせ


安西 円覚
 ・秋の暮旅ゆくごとく居酒屋に

長岡 帰山
 ・時計打つ秋思の闇をふるはせて

堀 秀堂
 ・金時山下山を早む秋の暮

中邑 雅子
 
・耳飾りの片割ればかり秋の暮


小林 美絵子

・秋の暮小さき約束ある明日 
 

坂井 百合子
 
・さらさらと雲は流れて秋の暮


村林 小枝子

・秋の暮子にゆだねたる車椅子


五井 夢

・秋の暮西方浄土の陽は溶けて


山路 久美子

・暑きまま今日一日も秋の暮




◆<私の一句> 
   

秋涼や機械浴にも温もりを

                       關口静安

わたしも、もう数年で古希、おまけにパーキンソン病を患い、体が不自由で、それも進行してきている。家族の都合で、1年に何週間か老人ホームに入っている。もう昔のような元気はない。今年の9月は数日間、杉並浴風園の老人ホームに入っていたが、入浴が人手不足で、難しくなっている。週3日でも、入ればよいが今回は階段が昇降できないだろうということで、機械浴になった。機械浴というのは、からだをクレーンで釣り上げて、湯槽の中に入れるのである。
いろいろな方式はあるが、金網のかごに入って吊り上げられ、湯に浸されるのは、初めての経験であった。遊園地の乗り物に乗っているようでもあるが伊達や酔狂で乗っているのではない、浴槽の外で体を洗ってくれるから痒いところもなくなってよい上に、暖まる。風呂好きの私にはありがたいよい出来事であった。




                              
◆次回の定例句会は、10月13日(土)13時〜15時40分
                  於高井戸区民センター
 兼題は、「秋刀魚」・「当季雑詠」の3句提出

                                     
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654

◆文責:  俵木 敏光(陶光)

◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
    
・8月の作品の紹介
・8月の兼題は、「天の川」・「当季雑詠」で3句です。
                出題:安西 円覚
                選句:俵木 陶光
        

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・荒海や佐渡によこたふ天の河    芭蕉
・天の川の下に天智天皇と臣虚子と  高浜虚子
・天の川鷹は飼はれて睡りをり    加藤楸邨
・妻二タ夜あらず二タ夜の天の川     中村草田男
・天の川水車は水をあげてこぼす   川崎展宏
・はるけしや隠岐も真夜なる天の川  福沢さとし
・窓に銀河妻ならぬ人おもひ寝る   上村占魚


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俵木 陶光

・銀漢や前方後円墳眠る


岡村 一道

・天道虫リュック大きな女学生


芳村 翡翠

・闇深く見送るホーム天の川


長岡 帰山

・墓までのみち墓までの曼珠沙華


片山 朝陽
 ・我が影と思へぬ猫背極暑かな

浦田 久
 ・伊豆の宿夜空を洗う天の川

堀 秀堂
 ・氾濫の川筋光る天の川

関口 静安
 
・星を斬る剣の流れや天の川


中邑 雅子

・天の川我も地球もこの端に


菊池 幸

・故郷は遠のくばかり秋すだれ 
 

坂井 百合子
 
・「また来るね」祖母の笑顔も天の川


五井 夢

・激流となりし輪廻や天の川


村林 小枝子

・天の川音の聞こえぬ砂の道


                               
◆次回の定例句会は、9月8日(土)13時〜15時40分
                  於高井戸区民センター
 兼題は、「秋の暮」・「当季雑詠」の3句提出

*今回は、「私の一句」欄は休載しました。                                     
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654

◆文責:  俵木 敏光(陶光)
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