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活動報告 - 俳句同好会カテゴリのエントリ

◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時半から4時まで、主として久我山会館で開催しております。(出席者は10名程度)
一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。

◆毎回、その月の数名の作品を紹介いたします。

・2月の作品の紹介
・2月の兼題は、「春寒」・「猫の恋」です。

◎長岡 帰山


・線香の灰落ちる音春浅し

・羯諦
(ぎゃあてい)羯諦波羅僧羯諦猫の恋

◎片山 朝陽

・山門をくぐるいつもの恋の猫

・春寒や膝を気遣ふ月曜日


◎堀 秀堂

・猫の恋少子化すすむ舞台裏

・春寒や諏訪湖祭の神渡


◎鈴木 健

・春寒といえど蝶蝶見ることも

・春寒をふと忘れたる散歩道


◎俵木 陶光

・春寒や富士の山襞きっぱりと



◆<私の一句>
     肥田 浩一

「目で切って五つに分けし梨一つ」

息子夫婦がメロンを土産に一人息子を連れてきたときのことである。
ちょうど食べごろのメロンであったので、早速食べることにした。家内はどう切ればいいかしばし思案をしていたが、やおら包丁の刃を当て切りはじめた。何を思案していたのか聞いてみると、貴重なメロンだから出来るだけ平等に切るにはどうしたらいいか考えていたのだそうだ。
 「梨」という兼題のとき、ふとメロンのことを思い出してこの句が生まれた。メロンのときもそうであったが、偶数人で分ける場合は簡単だが、奇数人で分けるとなると慎重にならざるをえない。このことを「目で切って」と表現してみたのだが、我ながらうまく言い表せたと思いそれが至極気に入ったという次第である。
 この句の場合だけでなく、これはいいぞと思って出したものが、案外評価されないことがある。岡村一道さんに「思い込みが強すぎる句は往々にして人には伝わらないものなんだよ」とよく注意されるのだが、なかなか直らないのである。
 この句については「目で切って」に溺れてしまい、中七以下についての推敲を疎かにしていたと後になって気がついた。そもそも季語の「梨」に光が当たっていない。
 句暦六年になるが、益々俳句が難しくなり足踏み状態のこの頃である。今年こそこの壁をなんとか乗り越えたいと思っている。



◆次回の句会は、3月10日(土)1時半より4時
会場は、永福和泉地域区民センター第2集会室です。
兼題は、「西行忌(2月16日・旧暦3月8日)」・「引き鶴」です。

◆句会についてのお問い合わせ先: 片山 惠夫(俳句会事務局長)まで
                 TEL 042−675−9449

◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)


                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                               
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時半から4時まで、主として久我山会館で開催しております。(出席者は10名程度)
一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。

◆毎回、その月の数名の作品を紹介いたします。

・1月の作品の紹介
・1月の兼題は、初湯(初風呂)・(箱根)駅伝です。
ただ、今回号掲載は、(箱根)駅伝特集になります。



 ◆<襷が繋ぐ 箱根駅伝と俳句>         俵木 陶光

今年も恒例の箱根駅伝。白門杉並俳句会では、俳句で応援することにしました。
歳時記には「駅伝」「箱根駅伝」という季語はありませんが「サッカー」「ラグビー」と同じように歴史と実績もあるので、冬の季語として使うことにしました。


・駅伝の運ぶ今年といふ時間    (長岡 帰山

箱根駅伝が新しい年を運んで来た。清清しい、祈りにも似た気持で新しい年と箱根駅伝を迎えることになる。

・箱根駅伝朝の光を纏ひゆく   (山口 月山)

・駅伝や吐く白息の頼もしく   (中邑 雅子)


号砲一発、走者がスタートを切り視界から消えると、いよいよ東海道・箱根路を目指してゆく。東京を離れると権太坂、遊行寺坂、やがて富士山も正面に見えて来る。

・駅伝や韋駄天走り権太坂   (山口 月山)

・北斎の富士堂々と駅伝路    (岡村 一道)

・抜き去って行く駅伝の黒き肌   (安西 円覚)

・駅伝の走者の前を黒猫が    (安西 円覚)


沿道は小旗を持った人達が今か今かと走者を待っている。と、一匹の黒猫がトコトコと歩いて来た。一寸したハプニングに観客から笑みがこぼれる。
いよいよ難関の箱根山第五区、この間母校は大いに苦戦を強いられることになった。


・往路五区箱根駅伝壁登る    (長岡 帰山)

・駅伝や天下の嶮に玉の汗    (芳村 翡翠)

・駅伝やスター選手は冬日浴び    (関口 静安)


翌日の復路、母校は12位で一斉スタートを切ることになった。シード権のことも一瞬胸をよぎった。が、各校の走者はデッドヒート。小田原の中継点では襷を渡し終えて道端に倒れ込む走者が多かった。

・飛ぶがごと駅伝山河を一跨ぎ    (堀  秀堂)

・駅伝の海風を呼ぶ海碧し     (俵木 陶光)


小田原を過ぎると海は一見のどかそうであったが走者はひたすら前をゆく走者の背中を追っていた。シード校に残れるか否かは秒単位で決まることもある。また予選会で落ちて駅伝に出られない伝統校もある。

・駅伝や襷に滲む十の汗     (片山 朝陽)

・駅伝の順位気になる庭仕事    (小坂 郁子)

・駅伝や韋駄天選手のサバイバル    (浦田  久)

・壮絶な箱根駅伝第十区    (俵木  陶光)

・子から聞く「駅伝八位」にほっとする (本間 邦子)


お疲れ様でした。ゆっくり休んでください。来年を期待しています。

駅伝の「欅」から別の見方も出来る。


・駅伝や渡す襷の除夜の鐘    (五井 夢)

除夜の鐘で渡すものはなにか。永久に流れてゆく月日のことである。
「去年今年貫く棒の如きもの」(高浜 虚子)と同じ趣旨である。


・駅伝や血といふ襷子に渡す    (肥田 浩一)

先祖代々受け継いで来た血、子がまた孫にその血を渡すのである。
中央大学にとって見ても先輩から後輩に大学の伝統を渡すのである。



◆<私の一句>                長岡 帰山

 自分の想いを、情感と共に表現できる場や表現のスタイルに出会える人は幸せである。そうでなければ、私たちの心に芽生え続けるそれらは、形をなすこともなく次から次へと流産していくばかりである。おりおりの感情や想念といふものは、表現されることで周囲に対しても、自分自身にとっても確かなものとなる。
 

・降り立ちてより日本の鶴となる     帰山 
       (H23.NHK全国俳句大会・秀作句)
・冬の瀧一列に来る修行僧        帰山 
       (H23.杉並区俳句大会・選者特選句)

  私は毎年NHK全国区と杉並地方区の俳句大会への投句を俳句道として句歴13年となった。因みに今年の投句数は、NHK全国俳句大会は44,619句、杉並区は978句であった。


◆次回の句会は、2月11日(土)1時半より4時
会場は、浜田山会館第一集会室です。
兼題は、春寒・猫の恋です。

◆句会についてのお問い合わせ先:片山 朝陽(惠夫)(俳句会事務局長) まで
                 TEL 042−675−9449
                 携帯  090−8773−4881

◆文責・俳句同好会会長 俵木 陶光(敏光)
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時半から4時まで、主として久我山会館で開催しております。(出席者は10名程度)
一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。

◆毎回、その月の数名の作品を紹介いたします。

・12月の作品の紹介
・12月の兼題は、冬めく・石蕗(つわ)[の花]です。

◎岡村 一道


・冬めくや永代橋に江戸の風

・逆縁の母の面影石蕗(つわ)の花


◎芳村 翡翠

・静かなるひと日でありし石蕗の花

・日翳れば一気に冬めく駒ケ岳


◎浦田 久

・被災地に孤高の姿つわの花

・つわ咲きて苔むす庭の光かな


◎俵木 陶光

・石蕗の花石垣のみの天守閣

◎山口 月山

・鳴き竜のひびき鋭く冬めきて

◎中邑 雅子

・石蕗の花日だまり多き屋敷町


◆<俳句の寸景>  句碑二つ
     俵木 陶光

 先日106歳の叔母を施設のホームに見舞った帰り、日高市の高麗神社へ寄った。そこには句碑があった。
 ・引獅子や昏れをうながす笛と風   加倉井 秋を   
  獅子舞は正月の季語で一軒一軒廻るのを言うが、この獅子は秋祭りの獅子舞である。引獅子とは引鶴と同じ趣旨で、獅子舞の一行が神社を出て練り歩き、夕方になって再び神社へ戻ってゆくのである。また、昏れをうながす、と倒置法を使ったところに深い味わいがある。でっぽこでっぽこと腹に括った小さな太鼓を打ちながら3頭の獅子を中心に戻ってゆく一行をいつまでも見送っていると寂しさが増して来る。また下五の笛と風は、普通だと、笛太鼓、となるところであるが風としたところで、笛の音が風に流されてゆくのを感じさせる。
 ここを辞して飯能市へ出た。戦前、小学校の入学式が終って担任の先生に連れられて行った産土神の境内にも友人の父君の句碑がある。
 ・稲架取れて野に幻想の獅子の笛   吉良蘇月
稲架(はざ)とは刈り取って稲束を干すための棒組みである。収穫が終ると感謝祭の秋祭である。その村や田にも獅子舞が廻るのである。この句碑の除幕式に招かれて神社の境内で獅子舞を見た。
 ・獅子舞ふやばちを掲げし秋の天   陶光

           

◆<俳句と羊羹との出会い>    俵木 陶光

 今年4月の、このホームページの「私の一句」欄に
  ・此の岸も彼の岸もいま花の雲    山口月山
が掲載されました。このホームページを名古屋の「御菓子司・美濃忠」方の目にとまり、来年の宮中歌会始めの勅題「岸」に因み、勅題羊羹「岸」として売り出すことになりました。その後句会でこの羊羹を味わうことになりましたが、勅題羊羹に相応しい上品な味でした。月山さんの俳句がこの羊羹と共に評判になることでしょう。
  なお、岡村一道さんも「お〜いお茶」の伊藤園のボトルに数回作品が紹介されています。 羊羹とお茶と俳句、合うのかも知れません。
 またこれとは別に芳村翡翠さんの句に「あの世ともこの世ともなく遠花火」がありますので付記しておきます。


◆次回の句会は、1月14日(土)1時半より4時
会場は、久我山会館第一集会室です。
兼題は、初湯(初風呂)・(箱根)駅伝です。

◆句会についてのお問い合わせ先:片山 朝陽(惠夫)(俳句会事務局長) まで
                 TEL 042−675−9449
                 携帯  090−8773−4881

◆文責・俳句同好会会長 俵木 陶光(敏光)
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時から4時まで、主として久我山会館で開催しております。(出席者は10名程度)
一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。

◆毎回、その月の数名の作品を紹介いたします。

・11月の作品の紹介
・11月の兼題は、菊・秋惜しむです。

◎山口 月山


・遊歩道日差しの色の秋惜しむ

・床屋出てどっと夕闇秋惜しむ


◎鈴木 健

・さびしさにときを惜しむか曼珠沙華

・それぞれにつつましく立つ菊人形


◎五井 夢女

・秋惜しむ酒に濁(じょく)せるひとありて

・魅了され含まば五臓菊となる


◎俵木 陶光

・秋惜しむ遠き遠野の物語

◎岡村 一道

・銭投げて大道芸に秋惜しむ

◎芳村 翡翠

・白菊へ静かな夜の来ておりぬ

◎長岡 帰山

・波引きし浜に白菊さしてあり


■<白門杉並俳句会 横浜吟行>
俵木 陶光

・平成23年10月6日
・参加者 浦田 久・俵木 陶光・堀 秀堂・芳村 翡翠・片山朝陽・
                           安西 円覚

 横浜の山下公園は関東大震災の時に出た瓦礫を埋め、その上に土を盛って昭和5年に今の公園になった。また、大桟橋は平成6年、国際コンペの最優秀作品を元にリニューアルされたもので、鯨の背と言われている屋根、柱が一本もない構造等さすが。その鯨の背から見た360度の景観は格別。その一角に昔からある防波堤はその形から象の鼻と言われている。幕末の日米修交条約から150年、横浜には様々な文化が混在している。

・パノラマの大桟橋や秋高し           朝陽

・べた凪の船影映る秋の海            久

・秋日和切り絵のごとくかもめ舞ふ        円覚

・浜風に吹かれし芭蕉象の鼻           翡翠

・シャッターを頼みて仰ぐ秋の雲          陶光

・秋深し歴史脈々港町                久

・どこからかジャズの気配や浜の秋        秀堂

 銀杏の実の落ちている舗道を歩いて山下公園に出た。芝生の上では小学校の生徒達が弁当を広げていた。われわれもそこに混じってランチタイムとなった。大きな鳶が頭上真近くご馳走を物色していた。


・「トビに注意」の鳶旋回す秋の昼         陶光

・赤い靴の少女向き合ふ秋の海           〃

・秋の蝶海に向かひて飛び立ちぬ         朝陽

・ベイブリッジ車行き交ふ秋の空          翡翠

・氷川丸白き船室秋高し               秀堂

・氷川丸昭和も遠く秋暮るる             陶光
 

 氷川丸は昭和5年に就航した外国航路の豪華客船で、戦時中は病院船に、戦後は引揚船に転用されるなど昭和の歴史を刻んできた。
 次に向かったのが「港の見える丘公園」。一寸した山坂を登り切ったところに、いま映画監督宮崎駿・吾朗親子のアニメ映画「コクリコ坂から」に出てくる、船のマスト等に掲げる信号旗が高く翻っていた。「航海の安全を祈る」という意味の旗で、ここがその舞台でもある。この旗は大桟橋の突端にも、街の中にも掲げてあった。近くの外人墓地も一寸覗いて、港がよく見えるポートヒルの会館の一室で句会となった。

・コクリコ坂の旗爽やかに風を呼ぶ          陶光

・十月の玫瑰(はまなす)港見下して         〃

・赤とんぼ群れて外人墓地明るし           〃 


吟行句会終了後、中華街に向かい楽しい反省会となった。



◆次回の句会は、12月10日(土)1時半より4時
会場は、永福和泉地域区民センター第一和室です。
兼題は、冬めく・石蕗(つわ)[の花]です。

◆句会についてのお問い合わせ先:片山 朝陽(惠夫)(俳句会事務局長) まで
                 TEL 042−675−9449
                 携帯  090−8773−4881

◆文責・俳句同好会会長 俵木 陶光(敏光)



 
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時から4時まで、主として久我山会館で開催しております。(出席者は10名程度)
一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。

◆毎回、その月の数名の作品を紹介いたします。

・10月の作品の紹介
・10月の兼題は、秋全般です。

◎片山 朝陽


・秋空に競ひて蒼き山会津

・砂利を踏み砂利を踏み締め秋彼岸


◎安西 円覚

・倒木の法師蝉鳴く夕べかな

・星月夜水面に出づる河馬の顔


◎堀 秀堂

・台風禍帰る術なき仮の宿

◎俵木 陶光

・コスモスや画伯の弁当酒少々

◎岡村 一道

・山ガールちょうちょのごとく秋の尾根

◎中邑 雅子

・山霧の晴れて思はぬ近さかな


◎肥田 浩一

・刈り終へし田に動くもの何もなし

◎長岡 帰山

・秋灯を天に積み上げ副都心

◎峯岸 まこと

・緩やかに鳳凰が揺れ秋祭



◆<私の一句>
     芳村 翡翠

「走り梅雨野武士の如く犬走る」

今年の六月の句会に出した句です。兼題が「走り梅雨」とあり、なんとなくさーぁと降って来て、止むという、昨今のゲリラ豪雨のような、熱帯性の驟雨のようなものと理解し、まるで野武士が刃を挙げて走り行く、野良犬のような、野生味ある情景を想像し、この句を作りました。



◆10月の句会は、「定例句会」プラス「横浜吟行句会」でした。
 コースは横浜港大桟橋→山下公園→港の見える丘公園(句会)→中華街(食事)
・港の見える丘公園の「ポートヒル横浜」で、「定例句会」・「吟行句会」を行いました。吟行句は、11月の「活動報告」に掲載いたします。

◆句会についてのお問い合わせ先:片山 朝陽(惠夫)(俳句会事務局長) まで
                 TEL 042−675−9449
                 携帯  090−8773−4881

◆文責・俳句同好会会長 俵木 陶光(敏光)



 
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