活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (R.1.10.12)  No.116

俳句同好会 (白木蓮俳句会) (R.1.10.12)  No.116

カテゴリ : 
俳句同好会
執筆 : 
m-anzai 2019-11-3 11:04

◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
    
・10月の作品の紹介

・10月の兼題は、「紅葉」・「当季雑詠」で3句です。
                出題:安西 円覚                
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・大紅葉燃え上がらんとしつつあり     高浜 虚子
・障子しめて四方の紅葉を感じをり     星野 立子
・この樹登らば鬼女となるべし夕紅葉    三橋 鷹女
・恋ともちがふ紅葉の岸をともにして    飯島 晴子
・義仲や臓腑のごとき紅葉山        大串 章
・全山の紅葉に対す一戸なり        永島 靖子
・手に拾ふまでの紅葉の美しき       和田 順子

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俵木 陶光

・遠山を背に城跡の夕紅葉


岡村 一道

・片袖づつ濡らす若さや秋時雨


芳村 翡翠

・箱根山渓に斜めのうすもみじ


長岡 帰山

・月ひとつ田毎に浮かぶ千枚田


安西 円覚

・鴉鳴く夕日がくれの紅葉山


片山 朝陽

・一湾に余る綺羅星空仰ぐ


堀 秀堂

・紅葉の手今や大人の運刻み


浦田 久

・逝きし友夢での再会握手かな
(無季)

山下 天真

・老松に寄り添ふごとく蔦かずら


小林 美絵子

・サッカーにラグビーに風栗茹でる


中邑 雅子

・散り敷ける紅葉そのまま雨になる

 
坂井 百合子

・夕紅葉たちまち闇に包まれリ


五井 夢

・万紅
(ばんこう)みしや少女は叫ぶ温暖化

荻須 節子

・シナモンの匂ひのする木紅葉す


菊池 幸

・秋雷や夢の続きを見損ない


山路 久美子

・湯けむりに見えつ隠れつ初紅葉


村林 小枝子

・幼な児や集いて拝む彼岸花


吉野 かおる

・秋扇舞ひ納めしやシラク逝く


尾崎 すず野

・引っぱれば空落ちてくる蔦落葉



◆私の一句                  
「校庭にあふれんばかり赤とんぼ」
俵木陶光

 小学校の校庭を沢山の赤とんぼが同じ高さを保ったまま飛び回っているのを放課後よく見かけた。
中村汀女の「とどまればあたりにふゆる蜻蛉かな」
沢木欣一の「あきつ湧き宙にとどまる地獄谷」
を髣髴させるものであった。
 赤蜻蛉は遠い山頂、時には3千メートルの山地に移り気温の低下とともに低地に降りて来る。赤くなるのは雄だけであると言う。雌は麦藁とんぼである。
・甲斐駒の雲の高さに赤蜻蛉  堀口星眠
 風天の寅さんこと渥美清にこんな句がある。「赤とんぼじっとしたまま明日どうする」。杭に止まっているけれど、ふいっと飛び立つとどこへ行くかわからない。ひとりぽつんと。風来坊の俺みたいに、と。尾崎放哉、種田山頭火に通じるものがある。俳句は永六輔の句会に加わったのが最初で200句以上の句を残したようである。(平成6年68才で没)
 赤とんぼは童謡にもよく歌われている。
・夕やけこやけの赤とんぼ/負われて見たのはいつの日か
 十五で姐やは嫁に行き/お里のたよりも絶えはてた
・とんぼの眼鏡は虹いろ眼鏡/夕やけ雲をとんだから
 一寸逸れるが、ちあきなおみの「新宿駅裏紅とんぼ」は切ない。小生の俳句の師匠(川津鱒子)や月山さんとは新宿の大ガード付近の地下のバー「入舟」にはよく通ったものだった。そこのママさんも武蔵野俳句会の仲間でもあった。
・爪切ってつくづくひとり梅雨の夜  須永冨子  
・春泥の足袋替ふ人の肩かりて     〃

  

◆次回の定例句会は、11月9日(土)13時〜15時40分
                於 高井戸地域区民センター 
  兼題は、「立冬」・「当季雑詠」の3句提出
                               
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654

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