活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.30.2.10)  No.96

俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.30.2.10)  No.96

カテゴリ : 
俳句同好会
執筆 : 
m-anzai 2018-2-20 11:00

◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。俵木陶光選。
    

・2月の作品の紹介
・2月の兼題は、「早春」・「当季雑詠」で3句です。


<兼題「早春」について>         俵木 陶光

 「早春」は一進一退ようやく「春」のスタートラインに立ったところ。
・帝釈天春奪ふ雪降らせけり      堀口 星眠
・扇屋に相席ありて一の午       岸田 稚魚
・鳩鳴いて烟のごとき春に入る     夏目 漱石
・浅春や音一つなき楽器店       土生 重次
・武蔵野の森より森へ春の虹      鈴木 花蓑
・天深く春立つものの芽を見たり    加藤 楸邨

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俵木 陶光

・早春や一時
(いっとき)ふはと風通る 

岡村 一道

・五叉路には五叉路の歴史鶯餅


芳村 翡翠

・早春やひかりを浴びて野の仏


長岡 帰山
 
・噴水のつらら吐き出す鶴の口

片山 朝陽
 ・台所の隅に小さき紙雛(ひいな)

安西 円覚
 ・早春や女膝立て爪を切る

峯岸 まこと
 
・舟宿の軒に浮球春浅し


中邑 雅子
 ・早春や光の束をほしいまま

小林 美絵子

・ゆりかごに目覚めるいのち春の虹


坂井 百合子
 
・早春の光まぶたに集まれり

堀 秀堂
・早春の目覚める火山元白根

山下 天真
・早春の佳(よ)き日と決めて鳥集ふ

五井 夢     
・早春の足音深深山を越え

菊池 幸

・流行風邪
(はやりかぜ)背骨に染みる粥の味



                          
◆<私の一句> 
   
「セーターの似合う夜学の教師かな」
芳村 翡翠



先日の朝日俳壇で、大串 章 先生の入選句です。
「似合う」でなく「似合ふ」という旧かなが適切でないかとの指摘がありました。とくに「かな」という切れ字との関係で。しかし往々にして新かなと旧かな、文語と口語の交り合った句を見かけることはあります。

このところ、過去の句に添削を加えて見かえしております。この添削の作業は芭蕉をはじめ、子規、虚子なども盛んに行っております。俳句の大事な作業の一つのようです。私の場合も、添削を経て、昔の句がいとも鮮やかによみがえることがたびたびあり、驚いております。私も日頃、多作多捨を心がけていますが、多作と多捨の間に推敲を入れると良いのではないでしょうか。「多作推敲多捨」です。自分の過去の句は宝の山だとも思います。また大家の場合、句集など何回も出版し、その度に修正されている場合もあります。そして原句を発表する前の段階の推敲のコツについて、芭蕉は、次のように述べています。「句調はずんば舌頭に千転せよ」と。

今朝ほどの訃報で 金子兜太 先生のご逝去が伝えられました。このところ朝日俳壇の選句も欠席されておられ、心配しておりましたが、残念です。98歳のご高齢で現役、よく頑張っておられました。朝日俳壇に投句を始めて5年の間、先生に5句ばかりお選びいただきました。懐かしい想い出となりました。ご冥福をお祈り申し上げます。       合掌 

余談ですが、今回は、朝日俳壇の選者4人のうち、金子先生の欠席で、他の3人の選者が代行され、通常10句選句のところ、それぞれの選者が13句選句となり、しんがりの席に入ることができました。幸運でした。

                                
◆次回の定例句会は、3月10日(土)13時〜15時40分
                  於高井戸区民センター
 兼題は、「春風」・「当季雑詠」の3句提出
                                     ◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654

◆文責:  俵木 敏光(陶光)

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