活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.25.9.14)  No.43

俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.25.9.14)  No.43

カテゴリ : 
俳句同好会
執筆 : 
m-anzai 2013-9-26 22:15

◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時半から4時位まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。

◆毎回、その月の作品を紹介いたします。

・9月の作品の紹介
・9月の兼題は、「蟋蟀(こおろぎ)」・「月」です。


俵木 陶光
 
・船上の支倉(はせくら)常長月に立つ

岡村 一道 
・月明り湖底の村に人の影

長岡 帰山 
・一刀に断ちし半月富士山頂

安西 円覚
・夕月夜灰降り続く錦江湾

片山 朝陽 
・ちちろ鳴き地蔵の耳の膨らみて

芳村 翡翠 
・黒猫の耳そば立てるちちろかな

浦田 久 
・月光に浮かぶ原爆ドームかな

堀 秀堂 
・出漁の準備整ふ月明かり

中邑 雅子 
・灯を消して月呼び入れる山の宿

小林 美絵子 
・星月夜亡き人と酌(く)む酒一合

坂井 百合子 
・月浴びて風やはらかな帰り道

鈴木 健 
・吹く風やこほろぎの声夜深し

澤田 かつみ 
・瞑想やちちろ念仏鳴き止まず

関口 静安 
・蟋蟀の始まる男性合唱団



◆ <私の一句>            

子らの寝て 台所にて 梨を剥く
     坂井 百合子

 大阪の地で、2歳と0歳の子供たちを銀行の社宅で育てていた頃の
一句である。東京で長男が生まれて1歳4ヵ月の時に夫の転勤に伴い東京から茨城の日立市へ転居した。その出向期間1年の後、東京に戻れると思いきやまたまた、大阪市住之江区への転勤となった。
 大阪へ転居して半年後に次男が生まれ、特に頼る親戚も近くにいない中、二人の子の子育てに奮闘する日々だった。幸い、社宅の奥さん同士で協力し合ったり、私自身が幼少期に大阪で育っていたこともあり、だんだん大阪の土地には馴染んでいった。大阪での毎日は子供2人が小さかったので、自分が一人で自由に行動できる時間はほぼなく、たまには一人で出かけたいと夫に頼んではみるものの、「三食昼寝付きの専業主婦が何が土日一人で・・・・」、などと言われ続けているうちに私はだんだん心が苦しくなっていった。正も負も両方の感情をなくせば楽になるかな、とも思った。
 ある日小児科に子供を連れて行ったときにたまたま待合室で隣の席に座っていたおばさんに、私が日常のストレスをついこぼしたら、「子供が大きくなったら、あなた声を上げなさい」とおっしゃった。
そんな中、日経新聞の日曜版か何かに「歌壇・俳壇」という投句のコーナーがあるのに気付き、私はなんとなく投句してみたのである。短歌も作ってみた。家の中で子供たちと缶詰になっている時でも紙と鉛筆さえあれば遊べる・・・。俳句や短歌の先生に添削してもらえ、自分の句が載せてもらっているのを見つけると次の日曜日に新聞が来るのが待ち遠しかった。
 今から13年ほど前の話である。当時の自分の句が載った日経新聞の切り抜き数枚を探したが、なぜか出てきてくれない。
 あの時感情を全部なくしていたら子供たちを健全に育てることはできなかっただろう。俳句が、「ちょっと待った〜」、と私に教えてくれたのであろうか。
 大阪の社宅に6年住んだ後、東京杉並区の社宅に転居し、その数年後、子供と私はアパートに移り現在にいたっている。
  私は今少しだけ声を上げている。
  


 


◆10/15(火)に井の頭公園界隈の吟行(四句、当日提出)を予定しています。句会場は高井戸地域区民センターで13時30分からです。
また、10月定例句会も当日、合わせて行う予定です。定例句会の兼題は「秋の雲」・「当季(秋)雑詠」で三句提出です。
ハガキで10/5(土)までに片山惠夫まで投句して下さい。
片山惠夫の住所は、〒167−0051 杉並区荻窪1−36−16
                 メゾン・ド・ワルツ101
*吟行:10月15日(火)午前10時集合
集合場所は、JR吉祥寺駅南口歩1分「丸井 吉祥寺店」正面玄関入り口  


◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)(俳句会事務局長)まで
                 TEL 090−3145−2654

◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)

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