活動報告 - 俳句同好会  (H.24.12.9)  No.34

俳句同好会  (H.24.12.9)  No.34

カテゴリ : 
俳句同好会
執筆 : 
m-anzai 2012-12-13 15:20

◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時半から4時位まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。

◆毎回、その月の作品を紹介いたします。

・12月の作品の紹介
・12月の兼題は、「落葉」・「セーター」です。


俵木 陶光
 
・箒もて落葉追ひかけ追ひかけて

山口 月山  
・朴落葉ひときは高きところより

岡村 一道 
・勘三郎死す露天の風呂の浮き落葉

安西 円覚 
・セーターを着る一瞬の深き闇

片山 朝陽 
・柿落葉赤絵そのまま散りにけり

中邑 雅子 
・脱ぎしままの形やセーターひとりごつ

肥田 浩一 
・落葉蹴る蹴って虚しさ深まりぬ

芳村 翡翠 
・落葉掻く想ふ還らぬ人のこと

本間 邦子 
・一日の始まりとなる落葉掃き

澤田 かつみ 
・山深き落葉時雨の古刹かな

浦田 久 
・さくさくと落葉ついばむ鳩一羽

堀 秀堂 
・さくさくと長き熊手の落葉掻き

関口 静安 
・大柄な伯父の形見や古セーター

五井 夢 
・身に沁むる手に落つる葉の赤ければ




◆ 私の一句 
「秋嶺やサイン・コサイン・タンジェント」 
俵木 陶光

 最近、中学の時の恩師が99才白寿で亡くなった。その中学は戦時中に出来たもので平沼騏一郎が名誉校長であった。大岡昇平の「武蔵野夫人」にも出て来るホテルを寮とした全寮制であった。恩師は担任であり、数学を担当していた。
 或る時呼ばれてある作業を手伝わされた。昇仙峡が載っている5万分の1の地図の或る橋を基点に線を引き、等高線などの数字から導き出される数字を先生が言うと数表から換算した数字を答える(函数表のサイン?コサイン?タンジェント?)。それらの数字を図表上に繋げると写真で撮ったような立体的な山の稜線が現れて来た。当時としては昇仙峡など行ったこともなかったので、このことが終わるとすっかり忘れ去ってしまった。
 それから数十年経って職場のバス旅行で昇仙峡に行った時、あっと思った。これも既視感・デジャブの類かも知れない。
 あの時の先生は測量の楽しさの手ほどきをし、先生と同じ道を歩ませようとしたのかも知れない。どうも不肖の生徒であったようだ。中学生の時貰った計算尺が唯一先生の形見となってしまった。



◆次回の句会は、1月12日(土)1時半より4時半
会場は、角川庭園・詩歌館です。
兼題は、正月全般・初鴉 です。


◆句会についてのお問い合わせ先: 片山 惠夫(俳句会事務局長)まで
                 TEL 090−8773−4881

◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)
 

 

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